top of page

「スライドマスタ」っていったい何?

  • 執筆者の写真: パワポプロ
    パワポプロ
  • 2018年4月21日
  • 読了時間: 5分

誰にも聞けない、 「スライドマスタ」とは何かについてご説明しましょう。まず、パワーポイントを開いて、スライドマスタ表示に切り替えます。[表示]→[スライドマスタ]で開けます。 左ペインに並んでいるスライドのうち、最上部の大きいものが「スライドマスタ」。それにぶら下がっている一回り小さないくつかのスライドが「レイアウト」と呼ばれるものです。



「スライドマスタ」の役割


「スライドマスタ」とは、「レイアウト」の親です。 「スライドマスタ」は、ぶら下がっている「レイアウト」全てに対して、共通の設定・レイアウトを一括で行い管理する機能です。たとえば各「レイアウト」で、タイトルの位置は共通にすべきですね。タイトルを「レイアウト」それぞれで定義してしまうと、タイトルの装飾やフォントサイズなどを変更したくなったとき、全ての「レイアウト」を修正しなければならなくなってしまいます。タイトルを「スライドマスタ」で定義しておけば、ここを変更するだけで全ての「レイアウト」のタイトルを修正できるという優れものです。「スライドマスタ」の装飾を変更するだけで、全ての「レイアウト」のタイトルも、同じ見た目に変更されます。



「スライドマスタ」で決めること – 基本設定


この「スライドマスタ」で、具体的には主に下の5項目を各「レイアウト」共通の設定を行います。

  • タイトル

  • テキスト

  • 日付

  • ページ番号

  • フッター 

作成する資料によっては、必要なものとそうでないものがありますので臨機応変に。(例えば日付はいらない。ページ番号もいらない。など)。作成する資料に何が必要か要かを確認してください。


● タイトル(マスタータイトル)

先ほども出てきましたが、マスタータイトルという名前の通り、全「レイアウト」のタイトルに共通の設定を施すことができます。タイトルの装飾方法で説明したタイトルに関する設定は、このマスタータイトルに対して行います。


● テキスト(マスターテキスト)

「レイアウト」内に配置するテキストプレースホルダの書式のデフォルト値を決めます。ここでは、全「レイアウト」内に配置するテキストの書式を一括で決めておくためのもの、という説明にとどめておきたいと思います。 プレースホルダとは、特殊な要素を表示・書式設定するためのもので、いくつかの種類があります。


● 日付

スライドに日付を表示するための特別なプレースホルダです。日付を表示する際のフォントや位置を調整することができます。


● ページ番号

ページ番号を表示するための特別なプレースホルダです。<#>は、実際のスライドでページ番号として表示されます。 例えば、page: <#>とすれば、スライド上ではpage: 23のように表示させることができます。


● フッター

会社名やスライドタイトルなどをスライドに表示したい時に使用する、フッター領域を定義するための特別なプレースホルダーです。


● 「スライドマスタ」での図形や画像

スライドマスタに図形や画像を挿入すると、全レイアウトに同じものが挿入されます。 たとえば、「スライドマスタ」にロゴを配置してみると、すべての「レイアウト」に同じロゴが挿入されます。このように、「スライドマスタ」内に配置された図形や画像は、ぶら下がっているすべての「レイアウト」に対して同じように配置されます。

逆に、 「スライドマスタ」に配置した図形や画像は、「レイアウト」では編集できません。 たとえば、ある「レイアウト」ではロゴを表示したくない場合は、新たにスライドマスタを作成することになります。



レイアウトと、コンテンツを入力する作業を分けて考える

上までの説明からお分かりいただけると思いますが、レイアウトの観点から各機能をヒエラルキーでまとめると、次のようになります。

  • スライドマスタ

  • レイアウト

  • スライド

これはそのまま、PowerPointにおけるレイアウトの作成順番と一致します。

  • スライドマスタ」で各「レイアウト」共通のデザイン、設定を行う

  • 必要な「レイアウト」を作成する

  • スライドに「レイアウト」を適用してコンテンツを入力していく

このように、レイアウトする作業と、コンテンツを入力する作業を分離すると、様々なメリットを得ることができます。多くの人はコンテンツを入力しながらレイアウトを作成するというように同時に2つの作業をしています。しかし、レイアウトを作るときはレイアウト作成に集中し、中身を入力するときは内容に集中したほうが効率よく作業することができます。

2つの作業を分離することで、上で述べたような機能的な利点のみならず、「集中」という意味で作業の効率化を図ることさえできるのです。レイアウトする作業と、中身を入力していく作業を分離することで効率的にスライドを作成することができのです。


さいごに


スライドマスタ・レイアウトの概要と機能、メリットについてご説明しました。

PowerPointはスライドそのものの編集だけで完結できてしまうため、スライドマスタを必要とする場面になかなか遭遇しません。したがって、スライドマスタの存在を知らないとか、開いてもロゴを挿入したりタイトルを少し編集するだけ、という方が圧倒的に多いように思います。

しかしPowerPointの威力は、このスライドマスタを使ってこそ発揮することができます。デザイン、機能の両面とも、スライドマスタの機能が根幹を握っていますので、ぜひマスターされることをお勧めします。 


時には、スライドマスタを使用しない方がメリットが多いこともあるので、使い分けましょう!



ree

 
 
 

コメント


bottom of page